OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『あ き ら め な い・・・ 』

4月半ばを過ぎると、当店の近隣にある神社の春祭りが始まります。 
 
 椿原天満宮(4月24日〜26日)石浦神社・猿丸神社(5月1日〜3日)上野八幡神社(5月14日〜16日)と順次祭典が行われ、当店にとっては忙しさも3回に分かれ昔から大変助かっております。 
 
 子供達が競ってしめ縄を張り境内が子供達で一杯だった春祭りの風景も今は昔の話で、しめ縄も幕も軒先を飾らず子供の姿も少なくなった祭りは次第に人々の中から忘れ去られ、最近は祭りを過ぎて慌ててお供えの赤飯を買いに来られるお客様もおられる様です。
 地域の人々を守る神として奉られていると聞く氏神様、ご縁を結ばせて頂いている商売柄今後も大切にして行きたいと思っています。。 

 その御利益か?“08/11/18店主初めての旅”に書かせて頂いた店主初海外旅行で最初のトラブルとなった旅行社の破産!!最近よく聞く話でも人事だと思っていたが、人生思いもかけない事に遭遇すると云う事を今回身をもって知り、今後経験する事が無い?であろう手続きを行い、この度運良く実を結びました。。 
 皆様にこんな事があっては困りますが、もしもの時の参考になればと思い今回の件の流れをご紹介致したいと思います。
 
★08年11月16日の香港出発を前にして11月14日旅行社が東京地裁に破産申し立てを行った事を知る。
 『旅立てるのか?先払いの旅費は戻って来ないのでは?とパニック状態!!』
    
★11月19日付にて東京地裁の〔破産手続き開始通知書〕と共に破産管財人より〔破産手続き開始に伴う案内〕が届けられた。
  ◎この時点で債権者は5,000名超(ほとんどが個人の旅行申し込み者)
  ◎債権者の皆様に対する配当が出来ないおそれがあると認められ、当面〔破産債権届出書〕の提出は必要ない。 
  ◎配当の見込みが生じた場合、可能性が無いと確定した場合に改めて連絡。
  ◎管財業務の遂行に協力を賜りたい。 
 『日本旅行業協会の弁済業務保証金が7,000万円と聞いているので、全額は無理としても一割でも戻ってくればと淡い期待!』

★09年1月8日付にて日本旅行業協会の弁済業務委員会事務局より〔認証申出手続きの案内〕が届けられた。
  ◎提出締切日09年3月9日必着(期日厳守、消印日無効で到着無き時は弁済は受けられない)   
  ◎提出書類は〔認証申出書〕〔経緯書〕〔申出人の印鑑登録証明書〕〔支払記録書〕〔旅行社との旅行業務に関する取引にかかる契約・取引に関する書類〕
  ◎提出書類は〔書類送付要領〕順に揃えて送る事。   
  ◎提出書類のコピーを取り必ず手元に保管の事。
  ◎返信は同封の返信用封筒で〔配達記録郵便又は簡易書留郵便〕にて。
 『この案内を受けて、旅行申込人である娘は実印を作り読み慣れない文章の羅列と揃えなくてはならない書類の数々に不安を抱き、書類提出事務の為金沢へ帰る事を決めた。なぜ被害者である申込人が損害を倍増させる様な手続きをしなくてはならないのか!?』

  ◎認証申出書提出以降の流れ。
    申出書類の確認⇒ 弁済業務委員会での審査(認証可否の決定)⇒ 審査結果の通知(申出書類送付より概ね3〜4ヵ月後)⇒ 返還(還付)手続書類の提出〔振込先銀行指定書・委任状(東京法務局宛)・印鑑登録証明書〕⇒ 弁済業務保証金からの還付手続き⇒ 認証額の振込(審査結果通知から概ね1〜2ヵ月後)
  ◎債権の総額が弁済限度額(7,000万円)を超える場合いは、全員に公平に割り当てる。
 『この時点で、全額還付される事は諦めた。しかし、この書類を揃える事の面倒くささと8〜9月頃まで結果が分からないと云うじれったさで、債権者の大半を占めるであろう若者あるいは私の年代の女性達は書類を提出する事さえ諦めるのでは?と勝手に推測して、一縷の望みを繋ぐ為ここはキッチリと提出する事とした。』

★4月15日娘より〔審査結果の通知〕と〔返還手続書類〕が送られて来たとの連絡が入った。
 『「嬉しい知らせ!」と娘からの連絡で、旅行社の事は頭の片隅にも残っておらず“寿”かと早とちり!旅行社の頭文字を云われても思い浮かばず、怒りや悔しさも時の流れの中忘れ去る人間の柔軟さに感心!(単に記憶力の衰え・・・)予定期日より早い連絡と全額弁済されると云う結果に、諦めた人の多さをうかがい知る事が出来、提出時の判断に自画自賛。
  最後の書類提出期日が連休明けの5月8日と短く、詰めの甘い娘に任せる一抹の不安が残るものの、4月30日無事書類送付との連絡があり「振り込まれた!」と云う朗報を待っている。』

 二度と経験したくはありませんが、破産後の対応を学んだ事と実印代・帰沢旅費を無駄にする事の無い良い結果を得た事に感謝しています。
 店主の手助けをする中で、役所などへ提出する申請・報告やその他にも色々な書類記入の実践をしてきた事も役に立った様です。何事もNever give up!!

 此処まで辛抱強く読んで下さった貴方、貴女はきっとキッチリ対処出来る方でしょう・・・  

  

怒って、ボヤいて、書類も読まず何もせず、最後に笑えて良かったねぇ〜


2009/5/2

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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