OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 最 後 が 良 け れ ば !? ・・・ 』

五月も半ばを過ぎここ2〜3日、外は初夏を思わせる様な日射しですが家の中は朝夕ストーブを点けたり消したりの薄ら寒い日が続いております。
  
 店主は四月の終わり頃から今月にかけて、各種団体の総会・理事会と出席していますが28日の石川県商店街振興組合連合会の総会を最後に四十年近くに亘ってかかわってきた商店街活動から身を引きます。でも商売は続けているのでこれからも商店街の一員としてお手伝いして行くと云ってますが・・・   
 
 20歳代で父親を見送り、生菓子組合・商店街振興組合のお手伝いを親に引き続きする事になり諸先輩方の薫陶よろしく会長・理事長を務めさせて頂き店主いわく「定年退職の気分」だそうです。
 子供達は認知症になるのでは?と心配していますが、数年後の町会設立百周年行事を託されて町会長を引き受けた今、無事そこまで辿り着けるかの方が心配です。
 
 思い起こせば私が嫁いだ頃の商店街、石引に来れば生活に必要なものはすべて揃うと云われるほど各業種の商店が並び、今では恒例となった『夏まつり』も銀行の駐車場を借りた二か所の会場と舗道に商店がワゴンを並べ、催し物もゲームの他には商店会館でのお化け屋敷、近くの遊園地でのダンボール迷路など青年部の人達手造りの企画、当店も餅搗きのほか知り合いの菓子屋から借りた綿菓子の器械で私が綿菓子を造り頭から砂糖でベトベトになっていました。
 それでも会場は人であふれ子供達の歓声が響いていました。。
 
 『夏まつり』は三十年以上続く地元のお祭りとして地域の人達は楽しみにしていらっしゃる様ですが、あちらこちらで催されるお祭りと重ならない日を選んだり企画も喜ばれそうなものを考えたりと苦労していた様です。

 商店街も目に見えて変わり、これからお世話される方々は大変だと思いますが、店主の様に昔を懐かしんでばかりいても発展しない事で新しい運営力に期待しています。
 
 本業の方も春祭り節句と忙しいこんな中、私の母が富山で亡くなりました。  
 大阪や京都から駆け付けた姉兄夫婦や孫達が揃う中5日の仕事を終え飛んで行った私を待って、四人の子供と連れ合い(店主は店があって来れなかった)孫達・ひ孫達に見守られながら潮が引くような最後でした。 
 
 92年間のうち大半が金沢で充実した日々を過ごして、最後の2年は長男家族の介護を受け大往生した母を送るにふさわしく葬儀では、朝に夕に全員の名前を呼んで健康と幸せを祈っていた孫達でつくる『チーム孫』が受付を担当し親族だけで役割分担が出来る泣いたり笑ったりの和やかなものでした。
 
 「最後良ければすべて良し!」昔からの格言は本当にその通りだと思いました。願わくば店主共々、商売においても人生においてもそんな最後を迎えたいものです。。

  

先が見えてきて、次代に継げる商売をと思っちゃいるけどねぇ〜。


2010/5/17

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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