OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 春 風 に 誘 わ れ て・・・ 』

4月も6日から9日頃まで小中学校・高校・幼稚園の入学入園式が続き、当店の前を晴れ着姿の親に連れられて行く初々しい1年生が通り、入学の内祝にと赤飯・饅頭のご注文を頂き本当に有り難い事だと思っています。
 
 ここ最近では、赤飯の折詰めや饅頭の箱詰めが店頭に並びきらない程の注文に追われる事は無くなり、これも少子化と内祝に使われる品の多様化と云う時代の大きな流れなのかと感じる今日この頃です。。 
 
 それでも今年は息子の会社の入社式に使われる赤飯・饅頭の注文を頂いたり、「HPを見たので!」とおっしゃる新しいお客様達とのご縁が結べた事は今春一番の喜びでした。
 『注文して良かった!』と思って頂ける様な品々をお届けして行かなければと思って居ります。。  

 3月の末頃から店主は、店の仕事の他に幾つかお世話させて戴いている会の会合・総会準備の役員会・年度末報告の書類作成など忙しい毎日を送っておりました。
 そんな中、午後からの予定が無い暖かな春の一日、普通列車一日乗り放題の旅に出かけて行きました。
 
 『青春18きっぷ』ご存じの方もいらっしゃると思いますが、『青春』とは云っても年齢に制限は無くJR全線の快速・普通列車の自由席と宮島航路が乗り降り自由になる切符で、一枚で5日(回)利用出来るのです。
期限限定で春・夏・冬休みに発売され、春休み用の今回利用期限は3月1日〜4月10日で11,500円と格安な事もあり、3月末に友人の結婚式の為東京に出かけると云う息子に店主が強く勧めて買い求めた様です。息子は店主の列車好きな事も充分知っているので、自分が往路に使用した後の4回分は店主に自由に使う様にとの事でした。 
    
 ところが買ってはみたものの使用限定期間中は店の仕事も忙しく出かけなければ成らない用事も有ったりで使えそうも無いと、息子夫婦が京都まで乗り継ぎの旅をして2回分使用!息子が金沢を夜出発して翌日昼に東京着の乗り継ぎで2回分使用!11,500円以上の充分なお勤めを果たして最後の1回分を残した乗車券が店主の元へ届けられました。。
  
 以来、時刻表とニラメッコの日々が続き期限切れになる10日やっと旅立つ事が出来たのです。
 仕事を終えて午前10時過ぎ、「今日中に帰れる最遠距離まで乗ってくる!」と言って出かけ西か東か迷ったあげく、新潟の長岡まで乗り継ぎの旅が出来た様で夕方5時に「飲まず食わず何処にも降りんと列車乗り継いで長岡に着いた、折り返し帰るので夜10時過ぎに金沢に着く!」と満足した声で電話が有り、天気が良かって何よりでしたと云うしか有りませんでした。。 
 
 思えば東京まで片道の特急・新幹線の値段でその5倍楽しめるとそそのかされ買い求め、無駄にしまいと休日の風の強い日に京都まで旅してくれた息子夫婦、『最後の1回分ぐらい無理して行く処探さなくても!』と思っている私の横で毎日出かけたくても行けなくてイライラしていたのがやっと解消。。

 子供達が学生時代、東京からの帰省には一度は必ず「青春きっぷで帰れば?」と言って聞き流されていた店主・・・
    
 結婚後数年のバブリーな時代、店の定休日前日から仕事を済ませて姑に店番を頼み列車の好きな店主のお供をしたものでした。
 でも、行った先々で美味しいものを食べ名所を見たいと思う私の願いも虚しく、乗り継ぎの為ホームからホームを駆け駅前を見て良しとする店主との旅は、旅でリフレッシュと云うより休み明けには身体・精神共にグッタリ状態!!

 子供が店主のお供をしてくれる頃から私は身を引く事と致しました。やはり一人旅は寂しいらしく、ヨチヨチ歩きのオムツをしている子供を連れて出かけ列車の中で乗り合わせた人達におやつ等貰っていたとの事でした・・・   

  

子連れやもめが、逃げた女房を追って!と同情されてたのでは!?


2009/4/12

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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