OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 新 た な 門 出・・・ 』

4月も10日を過ぎ、震災発生後一ヶ月・・・       
 当店も、あれやこれやで変化と忙しさであっという間の一ヶ月を過ごしました。  
 
 香港に在住の娘家族が娘婿の転勤で東京に帰る事と成り引っ越しの荷物を待つ間当店に滞在、これは予定どうりだったがその矢先の地震で孫達も不安がり早めの金沢入り・・・
 
 冬の滞在は孫が三人になってからは初めての事、布団・洗濯物と部屋中満開で食べざかりになって来た孫達は常に「おなかすいた〜!」幸い大好物の餅菓子や赤飯があり大喜び。
 
 もう一つ当店にとっては最大の出来事で、息子が四代目になりたいと店主に弟子入りした事!
 昨年の11月に「仕事を辞めて家の仕事を覚えたい。」と云ってきた時、店主は喜びの中にも商売に先行きの不安もあり戸惑っていましたがお互いの年齢を考えても頃合いだったのかも知れません。
  
 東京の大学を卒業して、相談もなく金沢での就職を決め、結婚もいずれは家を継ぐ事を理解してもらっていたらしい。
 子供の頃から皆に「饅頭屋!」と呼ばれ、近所の人達にも可愛がられていた事が息子の中では大きかった様です。金沢へ帰ったのもそんな心積りがあっての事らしく、十年近く勤めた会社での今後の立場や親の年齢を考えての決意だったようです。
 
 妻もありこれから子供も出来てと私達の方が心配が先に立ちます。でも先日の震災で全てを無くしていちからスタートの方達を思えば、沢山のお客様に支えられての出発は有難いことだと改めて皆様に感謝しています。

 当店の仕事は継いですぐ出来るものではなく一通りの行事を覚えるだけでも一年間、店主の後についての見習いで一つづつ覚えるしかありません。味覚の心配をする私に「お父の味で育っとる!」と息子の一言。。
 3月仕事を辞めた翌日から店主より先に起きて本気モードを見せていたりで、若い英気が入るのは良いものです。今は嫁に勤めてもらっていますが家族揃って暮らし商売できる日が待ちどうしいです。

 若い人の考えでより良い商いが出来る様に店主共々考えて行かなければと思って居りますので、今後とも宜しくお願い致します。。 

  

息子夫婦に一日も早く任せられる様、指導者がしっかりしなくちゃね!


2011/4/11

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

OKAMIへ