三月は別れと出会いの時です。
二月末から三月初めにかけて高校・大学と卒業式が続き、大学の入試から合格発表と当店の前も若者達が行き交っています。
8日から金沢美術工芸大学の入試が始まり、朝は画材など沢山の荷物を抱えた若者数人のグループが歩いて行くのが続き、夕方は向かいのバス停前で長蛇の列を作っています。
美大の倍率は、高い専攻では6倍だそうで未来の芸術家を目指す大勢の若者達一人一人に「頑張れ〜!」と声をかけたくなります。
入試に先立ち3月2日には卒業式があり、恒例のパフォーマンスで見る者を楽しませてくれた卒業生達・・・
今では、破天荒な芸術家より堅実な会社員となって才能を磨く人の方が多いそうで最後の自己主張をしているのかな?と思われる人もいるみたい。。
美大では社会性を養うためか地域の人達との交流も推進されている様で、地元の私達商店街でも活動していて3月20日〜22日に『アートステーション石引』と名付けたイベントが学生達主催で行われます。
このイベントは、学生達が当店の店主など商店街の人達と交流の中で「小立野が昔電車の終点やった時は、それはもう人で溢れて活気があった!」と聞き、何とかその頃の雰囲気を作り“町おこし”の手掛かりになればと考えてくれた様です。。
街の人達に昔の様子を聞いて回り、新聞報道で電車の走っていた頃の写真や資料提供を募り、学校のバスを電車に見立てて走らそうと様々な計画を立てている様です。
私も、街の人達が集まった席で嫁入り前のこの街の様子を聞く事が出来、楽しい一時を過ごしました。。
◎一電車着く毎に、数段に並べてある見舞い用の果物の盛籠が無くなり何度も作った!(昔、大学病院前で青果店をしていた人)
◎店先で揚げてるコロッケが売れ、揚げるのが追い付かない程お客さんが並んだ!(昔、肉屋をしていた人)
◎夕方になると、電車が着き乗り継ぎのバスを待つ人や、歩いて家路に着く人が夕飯の買い物をするのに街が人で賑わった!
◎秋の報恩講の時、電車が着くたびに寺参りの晴れ着を着たお年寄りが連れだって生菓子を買いに来られ、作っても作っても売れた!(当店)
現在の四車線道路より半分の道で、車も少なく電車の終点から歩くかバスに乗り合わせるかでのんびりした良き時代だった様です。
向かい同士手が届く程の距離感も、街としてはほっこりあったかかったのかも・・・
店主が「売れる心配より作れるか心配してた!」と昔話を嬉しそうに話すのを楽しそうに聞いてるインタビューの学生達、今しか知らないけど想像できるかな!?
3月20日午後1時、石引下馬広場にてイベントオープニングの餅搗き、ぜんざいの振舞いもありますのでぜひ会場までおこし下さい。。
昔話で盛り上がり、現実を見てガックリしてる場合じゃないよ!!