OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 OKAMI の 旅 〈 出 発 編 〉・・・ 』

3月24日から4月6日まで二週間香港へ行って来ました。今回は商売を離れてぼやきながらの旅行記と云う事で・・・   
      
 二年前に娘婿の海外勤務が決まり、娘の奨めで初めてパスポートを取得以来この二年間に香港往復も3回を数え、1回目は娘達家族赴任に付き添い引越しの手伝いに行き、帰りは香港空港まで娘婿に送ってもらい無事帰国。。
2回目は娘の一時帰国後の戻りに付き添い、香港での暮らしぶりをのぞきに行き、帰りは空港行き電車の香港駅で娘婿に搭乗手続きをしてもらい一人空港まで行き無事帰国。。   
今回は娘が3人目は香港で出産するとの事で、往復一人旅とあいなった。。   

 前2回はJALで小松〜羽田へ成田〜香港へと飛行機を乗り継いでの往復だったが、初めて関空からしかもキャセイ航空となり金沢駅より新大阪で”はるか”に乗り継ぎ関空へと何もかも初めてづくし、不安と・・・不安が・・やっぱり不安だけ。。 
  
まずは新大阪到着、ここでは”はるか”に乗り継ぐスーツケースを引く人に付いて行く。ホームよりエレベーターにて上に、ここで幾つも並ぶホーム番号が目に入り関空行きを確認してホームに立つ、指定を取った”はるか”より数分前の電車到着を聞き『一つ前のに乗るかな?』と思ったが発着案内を見ると京都行き!なんと関空行きと京都行きが同ホームに発着、京都に戻る”はるか”に乗り込むところだったのを危うくセーフ!!
(前に越後湯沢で東京行の新幹線に乗り継ぐ時に、混んで座れないかとあわてて走る人達につられて乗り込み思いの外すいている座席に座り不思議に思っていたところ、臨時列車で時間待ちばかり多くて到着が予定より40分近く遅くなった苦い経験がある。幸いにもその時は遅くても東京に到着したが・・・)
 
 無事関空に到着後広い空港の中、前日に送り出した娘から頼まれた品々などぎっしりと詰め込んだ段ボールを受けにと宅配カウンターへ、手持ちのスーツケースの中には店主が娘達家族に食べさせたくて早朝より造った豆・昆布餅、赤飯がぎっしり、なんとか段ボール入りの荷物と共に搭乗カウンターに並び娘任せだった搭乗手続きを今回初めて経験。。           

ここで非常事態が発生、あまりの荷物の多さに重量オーバー!!5Kオーバーまではサービスとなるらしいが、その上に6Kオーバー一応オーバーの際の料金を計算してもらうと15,000円以上!?これでは安売りを選んで買い回った意味が無い!!「オーバー分は手荷物としてお持ち込み下さい。」と手渡された手提げ袋を持って後方にて6K分の荷物を選び出す作業に取り掛かる・・・居並ぶ人達の視線を身体中に感じながら6Kの見当がつかない!?
段ボールのガムテープをはがしたものの見事にきっちりと詰め込んだ品々・・・これを崩すのは忍びないが何を出すべきか迷う。重いのは液体物と分かってはいるが液体物を機内持ち込みは出来ないし・・・スーツケースも開ける、一番に餅・赤飯が目に入るが『米類は見つかれば没収!』との言葉が耳の奥に響く、でもここはこれしか無い!!係員に聞くと「香港なら、餡入りの餅でなければ宜しいのでは。」との言葉にホッとしてとりあえず餅・赤飯・他少しの品を袋に詰め込み再度カウンターへ。。
かろうじてOkが出てホッとしたもののぐちゃぐちゃになった段ボールの中とスーツケースの中を思うと本当にガックリ。。
 
「搭乗まで携帯を切らないで!」と云っていた娘から連絡が入り事の次第を話すと、「重さは大丈夫と言ったんに〜」との返事。それは持って来れるか?との事と思い、前2回の娘が持ち帰った膨大な荷物の量を思うと一人何kまでの制限があるのか考えてもみなかった・・・

とにかくバッグ一つで優雅に関空を見学して。。との思いは6kの手提げ袋を肩に一変して買い出しのおばさんスタイルにと・・・一人旅ゆえ荷物を置いてのトイレもままならず、移動のたびに6Kが肩にくい込む。。まあ〜店主の思いと共に娘達の許へと思えば何てこと無いか。。動く事もままならずに娘に頼まれ空港で買い込んだ数冊の週刊誌に目をとおして時間を過ごす。(香港在住の日本人のお友達同士で、手に入った週刊誌を交換して日本の情報源の一部としているらしい。)
 
 飛び立った飛行機の中は右も左もチャイニーズらしき人達、何を話しているのか分からない中ただ一人3時間半余りを過ごす。JALの時は座席前の小型テレビで見ていたビデオの洋画も字幕スーパーはもちろん中国語。見る事なしにつけてはみたものの漢字を理解するのにやたら神経を使い画面よりそちらの方に視線が!!(意外とこの漢字の並びが面白い。)
横に座ったカップルのゲームの音にイライラしながらも、たしなめる言葉も思い浮かばず『本当に人の迷惑考えれんのか!!』と一人ぼやく。。(後で娘に聞くとイースター休日の最終日で、香港の金持ちが一族郎党連れだっての日本観光の帰りに行き当ったのではと・・・娘が用意してくれたチケットが香港で取ったのも影響しているのかも知れないとの事。。)

 無事香港空港へ到着後も娘婿の待つゲートまで、入国審査・荷物の引き受けとまだまだ難関が待ち受けている。。降り口に立つスチュワーデスにターンテ−ブル番号を聞くも英語しか出来ないスチュワーデスと日本語しか出来ない私・・・事前に荷物の英単語を聞いて行ったのが幸いし、後は単語とボディーランゲージを理解して教えてもらい、長い列の入国審査後荷物を取りに、事前に荷物を載せるカートを探すが見当たらずウロウロと・・・キャセイのスチュワーデスを見つけ又々単語とボディーランゲージで場所を聞きカートを見つけて荷物を受けに。。

ここでスーツケースはなんとか取り出せるが重くて大きい段ボールは自信が無く、荷物が出て来る目の前にいて横にいた若者に段ボールをカートに載せるべく又々々単語とボディーランゲージで頼み込み無事載せてもらい、こんな時の為にと用意して来た”さくらの花を描いた和紙の葉書”を「サンキュー!」の言葉と共に手渡した。。(後で娘に話すと「変な人と思われてる!」と云われた。)
  
 背伸びして手を振る娘婿の許へ、カートを押して旅慣れた人の様にニッコリ笑いむかう。。本心は『あ〜やっと辿り着いた!』とへたり込む寸前だった。。

 サンキューと少しの単語しか知らない私でも行ってきました!?第一講座を終わります・・・   

  

孫達が喜んでかけた「じ〜じのついたおもち、おいし〜い!」との電話の陰に数々の苦労があったの知ってる!?


2008/4/8

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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