長かったゴールデンウイークも終わり、車が渋滞していた兼六園付近や街中も従来の落ち着きを取り戻し、当店前も通学の子供達の声で活気が戻った様です。
人災としか思えない様な交通事故が続き、最後には日本で見た事のない竜巻が起こった今年のゴールデンウイークは災害に遭われた方々にとって悪夢の様な日々だったのではとお見舞いの言葉しかありません。
当店の連休は祭りや節句で毎年慌ただしく過ごしていますが、2日〜5日に開催の『金沢城菓子物語 百万石菓子百工展2012』で餅搗きが行われるのに店主は例年の様にお手伝いで3日午後出かけました。
心配した雨も降らず、会場となった三の丸北園地には搗き上がった餅を求めてお客様が並ばれた様で何とかお役目を果たし帰ってきました。
5日は子供の日で店も忙しい時ですが、2年前の5月5日に92歳で生涯を終えた実家の母の3回忌でお寺へ・・・一人店番の姑が気がかりでしたが思ったより店の方は静かだったようでした。
富山の長兄夫婦、大阪の姉夫婦、京都の次兄夫婦、私達夫婦と4兄弟の夫婦共に健在で親の法要を営む事が出来、全員は揃わなくても子供夫婦や孫と総勢25名の法要は2年前の葬儀、去年の1周忌と毎年続き「来年もあるが?」と聞く孫の声に苦笑・・・暫く葬儀がない事を祈る。
会食の時、持参した“まきだんご”を食べた大阪の姉が節句の餅と知らなかった事で、遠くに嫁いだ姉を不憫に思いました。
亡くなった父母にとって初孫と成る男の子を産んだ姉が近くなら、節句に母は嬉々として柏餅やまきだんごを届けたでしょうに・・・姉も季節毎の届け物を喜んだでしょうに・・・
それぞれの道で富山や京都の文化発信に力を注いでいる兄達が、半世紀近く住んでも最後は『他郷者』の一線をひかれる事が多くもどかしい思いをしていると聞き、地元で伴侶を得てそれなりに社会的地位も築き上げているのにと不憫に思いました。
「金沢に一人残したい!」との父母の思いで、三代続いた饅頭屋に嫁ぎ「忙しくて可哀想!」と何時も可愛がられ見守られて愛情一人占め、商売も姑の導きで何とかやってきて、先祖が築き上げたものとお客様に支えられている事に『心から感謝』の一日でした。
「小立野から動かん!」貴方に苦労は似合わんもんね