OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 サ ク ラ 咲 く ・・・ 』

二月の終盤から三月にかけてセンター試験・高校入試・大学入試と、そんな日は朝早くから当店の前を大勢の若者が通って行く。
      
 三月になると学び舎からの巣立つ人と、新たな入学をと高校・大学の合格発表を待ちかねた若者が通る。。
  
 時折吹く春風と共に人々の往来で街が活気をおびて来る・・・  
当店前のプランターは冬の花『葉ボタン』から春の花『パンジー』へと植え変わり、舗道は雪解け後の黒ずみも一斉清掃で白く輝いたものとなっている。
 
 迎える四月はあちこちで初々しい一年生が誕生する。 
中でも小学一年生は、親も子も独り立ちの第一歩で皆でお祝いする。数年前までは4月5日の小・中学校の入学式の日には店のケースの上やテーブルに、お祝い返しの紅白饅頭の箱と赤飯の折が何列にも並んだものだ。

 高校の合格発表が新聞に載らなくなったり、入学式も年によって行われる日が変わりお客様から注文を頂いて教えられる様になったりで個人情報保護などいろいろ難しい事を云われるなか人付き合いも大変な時代となってきた。。
           
一昔前は紅白の饅頭と云えば小判型の大きな2個の箱入りが主流でしたが、家族の人数が少なくなり一度に切り分けて食べてしまう事が出来ずに残ってしまう・・・と云われた頃から一人で1個食べて後は残しておける10個入りの饅頭が好んで用いられる様になった。赤飯は今も昔も変わってはいない。
子供の人数も減ってお祝いを頂く金額も多くなった今、お返しも饅頭・赤飯だけでは事足りず内祝いの品物に添える為にとどちらかを選ばれる方が多くなっている様で、時代の流れと共にお祝い・返礼の形も変化しているのを感じるこの頃です。。
 
それにつけても着飾ったお母さんに連れられたカバンが歩いている様な子供達を見る事は一年一度の楽しみな一日です!人々の喜びの時に出会える仕事が出来る事に感謝しています。

中心街の小学校の新入生が減り一組出来るかどうかで悩んでいるのを聞くと、日本の先行きが心配になってくる。我が町内の今年の新入生は一人?二人?本当に寂しい限りです。

 新しい生活に不安と希望を持って歩み出した人達皆に「ガンバレー!!」と心から声援を送りたいと思います。。 
 
新しい命の誕生(孫です)の為24日から2週間程出かけるので、私の『ぼやき』を聞く事もなく店主はしばし命の洗濯で喜んで?いることでしょう。

  

職人の勘での仕事も良いけど、そろそろレシピを作ったら!?


2008/3/23

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

OKAMIへ