OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 新 た な 年 を 迎 え て ・・・ 』

明けましておめでとうございます。

 当店は本日(6日)より2010年の営業を始めました。先駆けて店主は、4日から始まる銀行の鏡餅と東京へ帰る娘の土産用の餅を3日に搗き、5日にはスポーツジムの餅搗き用の餅米を蒸し上げたり「寒い中で、わしさえ犠牲になれば!」と自虐的に一人で仕事をしていました。

 今年の金沢の正月は、餅屋の仕事や配達が終わるのを待っていたかの様に31日から降り始めた雪が三が日の間降ったりやんだりで積りましたが、4日には青空が広がり元日に行けなかった墓参りにも行き、無事終えた餅搗きの感謝と今年一年の健康と安全を願い新たな気持ちで店を開く事が出来ました。。
 
 初売りで賑わうデパートやスーパーと違って餅屋はひっそりとこもりひっそりと店を開けましたが、「暮れの餅を食べてしまったので!」との注文や早くも“搗き直し”を聞いてこられるお客様、週末の成人式の饅頭・赤飯の注文がボチボチとあるだけで、小立野の街の静かな佇まいの中店頭は開店休業状態です。  
  
 “搗き直し”と云えば、当店のHPの“搗き直し”のページを見たと“搗き直し”を前提に暮れに鏡餅の注文を頂きました。
 お寺のお供えで四升重の鏡餅が二重ね、鏡開き後の処理にお困りだった様子で当店の搗き直しの出来がご満足頂ける様に成るかと今から心配しています。
 鏡餅の硬くなったのはどなたも手を焼いている様で、鏡餅の注文もずいぶん少なくなり、どうしても飾らなくてはならない店先の鏡餅も小さくなったりと、仕事場いっぱいに鏡餅が並んでいた頃の事を思えば気の張る餅が少なくなり、助っ人の息子や娘が店主や姑と夜中の底冷えのする仕事場でも楽しそうに話し餅を丸めたり伸ばしたりする雰囲気も少しゆったりしてきた様に思えます。 
 
 人一倍正月を楽しみにして、一年の締めくくりに精一杯の仕事が出来る餅屋は幸せ者かも知れません・・・ 
 
 あちらこちら傷んできた建物を直そうともせず(出来ず?)機械も騙し騙し動かし、何よりも年々無理のきかない年になってきている母親(姑)にも甘えて現役で仕事をして貰い、店頭に並ぶ品物も変わり映えせず頑固に自分の思った仕事しかしない店主。   
    
 と共に又一年間、金沢の行事と季節の移り変わりを肌身に感じながら餅屋の仕事を続ける事が出来ればと思っておりますので宜しくお願い致します。。

  

暮れの寝不足取り戻す勢いで、飲んで爆睡、初夢も見ないかぁ〜


2010/1/6

高鼾の店主の寝顔を見ながらぼやき初め・・・

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