OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 寒 に 入 っ て・・・ 』

今日は『大寒』、寒真っ盛りと云ったところですが.... 店先

 例年なら、すかされ掻き寄せ積み上げられた舗道の雪で店名も見えないくらいの店先も晩秋の様なたたずまいです。
 東京で雪が降ったとニュースになった昨日、金沢は3月上旬から中旬の暖かい穏やかな一日でした。
 もっとも、このまま寒が明けるわけは無く来週は寒気団が押し寄せるとか・・・
  
 この時期当店には正月過ぎて下ろされた鏡餅やお供え餅がつき直してほしいと持ち込まれ、一週間程寒の水に浸けカビを落とし切り分ける事が店主と息子の午後からの一仕事になっております。    つけ餅

 つき直して一番良いと思われるのは『かき餅』にする事ですが、切って干してと手間がかかるので、ここ数年 大福  大福     『餡入り大福』にして皆に分けてすぐに食べられる方が良いと注文される方が多くなった様に思われます。
 
 鏡餅を飾る習慣も年々簡素化され、小さな鏡餅にしたり飾るのをやめたりでつき直しの餅もだんだん少なくなるのではと思っています。

 正月の残った餅を寒の水に浸け、毎日少しづつ餅網で焼いてくっ付くのをはがしながら食べていた風景は昔話になってしまった様です。

『かき餅』も寒餅と云って、毎年「寒の時期に搗いて欲しい」と注文されるお客様が多く、寒明けの来月節分まで寒餅も搗いておりますので宜しくお願い致します。。


手間暇かかるけど、餅を大切に思う心に答えなくてはねぇ〜


2012/1/21

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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