昨年の夏、ホームページを作りたいと思い“HTML文書での作成入門”の本を頼りに独学で何とかインターネットでの発信を始めてほぼ一年・・・
子供達に「まずは餅屋の仕事を知ってもらう事!!」と励まされながら、行事に沿って一つづつ調べ拙いながら文章にして載せてゆく事が自分自身の勉強にもなっていた様に思われます。。
知れば知るほど、金沢の行事の数々に餅・生菓子が用いられている事が分かりました。。
特に、娘を嫁がせた時から始まる嫁家先とのお付き合いで昔は「娘三人持っていたら、身上が潰れる!」と云われていた意味が、加賀藩の下級武士の付き合いは妻の実家から贈られてくる物に頼る部分が多かったとの文章を読み、金沢の武家文化の名残かもしれないと納得した。。【 磯田道史著“武士の家計簿”】
でも今では簡素化され、付き合いも時代と共に変化してゆくのは仕方のない事で、それはそれで良い面もあるのではないかと思っています。。
又、祭りや誕生日でなくても赤飯が食べられ、正月でなくても餅が食べられる。普通の日と晴れの日との境が無くなりいつでも食べ物が溢れている中、大切な何かを失ってゆくのではと少し不安に思われる今日この頃です。。。
ここ一年の間にも、次々と食品界の不祥事が摘発され「本当に安心して食べられる物は?」と人々が真剣に考え始めたのではないかと思っています。。
技術開発が進み、生ものを日持ちさせる事に頼ったり似て異なる物が多くなった様にも思われます。。
餅が何日も軟らかくて、生菓子が日持ちすれば、餅屋の仕事は毎朝早起きする事なく楽になり、店には売り切れないほどの品物を何時も並べられる事でしょう。
でもここにきて、店主が頑固に言い続けている「餅は硬くなるもの!」「生菓子はその日のうちに食べる様に!」の言葉が『何かもっと考えて日持ちする様考えたら!』と思っていた私にとってはちょっと悔しいけれど、今一番皆に伝えたい事となっています。。
又、これからは硬くなった餅の美味しい食べ方などを学んでご紹介出来ればとも思っています。。
武家文化の中ではぐくまれた、質実な中にも細やかな気配りがされている金沢の行事、それに伴う菓子文化の伝承が私達に課せられた大切な仕事なのではないでしょうか!?
新たな心構えとして気取りすぎたかなと反省・・・
お疲れの寝顔を見ると、息子に継がせられれば一番と思うんだけどねぇ〜