OKAMIのぼやき

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『福 梅 っ て・・・?』

11月も終盤、今年も又某和菓子店の「福梅」製造の様子が紙上を飾る。
 「福梅」とは最中の皮より少し硬めで加賀の前田家を忍ぶ梅鉢の紋型の皮に、飴入り粒餡が詰められ、表面にグラニュー糖がまぶし付けられた甘〜い、金沢の新春を彩るお茶菓子です。    
先の和菓子店では歳暮・新春の進物用として52万個の需要を見込んでいるとか・・・当店では10数年前の甘い物が天敵みたいに言われ「福梅」を求められるお客様がガクッと減った時を契機に造らなくなってから久しい。    
最近は金沢の伝統銘菓と云われ推奨されているが、今取りざたされている原材料表示・賞味期限表示等々に掛る手間と経費を考えると
いじっかしい(面倒)事が嫌いな店主にとってやめていて良かったのかなぁ〜とも思う。

10数年前、当店の12月は「福梅」造りから始まった。一日目は皮に餡を詰め合わせる作業・・・濡れ布巾の上に皮を半分並べもう半分の
皮を並べた中に店主が丸めた餡を詰める・・・姑と私は向かい合って布巾の上の皮を取り中合わせにくっけて1ヶ仕上り、餡をはみ出さずに合わせる、これが姑には何時まで経っても敵わない!二日目に店主と姑が1ヶ1ヶ蜜をぬり・・・私はグラニュー糖にまぶす、これで完成!中二日程乾かして薄い福梅用の和紙に夜なべで包装し店頭へ!
大きな和菓子店の多勢での流れ作業に比べる事も出来ない細々とした家内作業だ。それは1日2万個と全部でウン千個の差でもある。  
子供達がちさい頃、寝ている間やおんぶしたりと仕事ははかどらず〜少し大きく成ってからは壊れた皮に餡を入れて手渡すとニッコリ笑っていたのが昨日の事の様に思い出される。福梅を造る事が年末の忙しい餅搗き突入への助走でもあった。

ともあれ数年ぶりに進物として注目されているらしい「福梅」に再び手出しする事なく、店主は暮の餅搗きまで英気を養う!!
  これで今年も早めに年賀状が書き終えられ良かったのかなぁ〜。

2007/11/30   

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

 

OKAMIへ