OKAMIのぼやき

 

三代目の饅頭屋に嫁いで30数年、この中で結ばせて頂いた数々のご縁・・・
商売とはまるで縁のない家庭に育ち一つずつ教えられ今日が在る。
でも・・・これは?と云う思いがぼやきとなる。

『 大 寒 に な っ て・・・ 』

 

昨日から二十四節気の中一年で一番寒い「大寒」と云うことで神社やお寺で寒修行が行われているようですが、当店でも例年のように寒の水に浸けた搗き直しの鏡餅を冷たくて真っ赤になった手で切り分ける下準備や寒餅(かき餅)を搗くなど店主や息子がこの時期ならでわの仕事をしています。
雪道
 それにしても今年の雪の少なさは・・・地球温暖化と云われた頃から年によっては少ないと思うことはありましたが、舗道の雪が朝薄っすらと積もっていても昼頃には融けているなんて、その分今年は風が冷たいくて「表日本!?」
 搗き直しにと持ち込まれた鏡餅も、年末年始の休みが長く暖房のない中に置かれていたせいか心なしカビが少ないように思われ、お寺のお供えおろしのきれいなのと生ものは寒い所に置くのが良いようです。 
 
 話は変わりますが、先日金沢生菓子専門店会の新年会に出席した店主が可愛いセイロを頂いて来ました。
セイロ
 くじ引きで当たったようですが「卓上計算機当たった人おったけど、あれの方がいかった!」と云い、「な〜に云うとんが、こっちの方がよっぽどいいがいね!」と云う私にムッとした様子・・・ 
 ケースの中に飾って置いたら、目ざとく見つけられたお客様に「いいが飾ってるじ〜」と褒められ本当に良いものを頂きました。

 真新しいものでなく適当に年季が入ったようなそれでいてセイロの中には竹簾までひいてある細工で、お客様が「あと杵と臼があればいいね!」と云って帰られました。この価値をわからない店主には猫に小判ですが姑と私はくじの品物を提供して下さった方と店主のくじ運の良さに感謝しています。
  
 大寒に入って寒餅を作る最盛期と器械で搗いて切って干してる様子が報道されているのを見て、当店とは比べようもない大量生産に「かき餅は普通の餅の倍搗かんなんがや...家に云うてくる人その味わかっとる人や」と店主がポツリ・・・

 いつまでも昔のやり方ばかりでは時代の要求についてゆけないとは思いますが大切なことは遺してゆきたいし、でもお客様あっての商売と肝に銘じています。


まず手始めは、貴方の意識改革か!?


2014/1/21

高鼾の店主の寝顔を見ながら私はぼやく・・・

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