新年を迎えたのがつい先日のようだが、はや一月も過ぎようとしている。
厄払いは節分までにすませて頂くようにとのポスターは、寒餅のポスターの横であと少しお客様の目にふれているが、昔からのしきたりが簡略化されてきている事をつくづく感じている。
それに変わる「恵方巻き」など、今まで金沢では聞いた事のない行事が宣伝され、しだいに皆の中で認識されるようになった。
時代の流れが速くなり、日本中の距離感もなくなり、お客様の求めるものも多様化し、土地のしきたりや行事も珍しい事として紹介されるだけのものとなったように思う。
このところ報道されている、廃棄食品の不正取扱いに関連してか、金沢保健所からの通達が頻繁に届けられている。
当店のように、支店もなくスーパーなどへの卸売りもしてない店では、食べ物を大量に作っては廃棄していること自体が、考えなくてはならないことのように思える。
今日の新聞に、世界の中で飢えで苦しむ人の数と、廃棄される食品の総量とが書かれていたが、勿体ない事をしている後ろめたさを感じる。
餅菓子が忘れ去られるような寂しさと、売れ残った物を処分する切なさを、人通りの少ない街を眺めながら思う…。
廃棄するほど作らず、捨てるより自分で食べる、貴方が正解!?